「この人は、私のような人間よりも世界にとって凄く価値があり、
私なんかの命よりも大切な存在…」
こんな言葉、普通恥ずかしくて口には出来ない。でも、
子供が産まれたとき、同じように心の中でそう言葉にした人はいるはず。
自分のことよりも優先順位を高くしている人がいる。
子供だけではなく、パートナーについても。
気づいていないだけの場合もある。
そしてその存在に気づいた瞬間、急に世界が輝いてくる。
逆に
例えば、意地悪で人を粗末に扱う人、非常識な人がいて、その人に対して私が
怒ったり見下すような感情を心に持ってしまったとする。
私がいつも正しくて、この人は取るに足らない人間だ。
そんな人ばかりだ。などと思った瞬間、
途端に世界は暗く冷たくなってしまう。
謙虚になり、人を尊敬できれば世界が輝き、
自分だけがいつも正しいと思って人を蔑めば世界は光を失う。
もちろんこうして世界の見え方が変わるのは、その時の気分次第というだけ。
私が謙虚になったり傲慢になったり、
世界を明るく見たり暗く見たりなど、ジタバタしている最中、現実の世界では昨日も今日もそして明日も変わらず平然と時間が過ぎていく。
それは事実。
…ヤレヤレ。
考え方一つで見える世界が変わるけど、現実の世界は何も変わっていないというこの脱力感。
それでもやっぱり、
この家の中には私自身よりも大切な人たちがいる。そう思うと幸せに感じるし、
世界には、私など足元にも及ばない人たちがいると思うと、悔しさや嫉みよりも、ワクワクし、
「私も努力しよう」
などと思える。
それも事実。
輝いている人をもっと見たい。大切な人とずっと一緒にいたい。
