キャンピングカー製作 −ベース車両−

今回はキャンピングカー(移動オフィス)のベース車両についてのお話です。

私のような素人でも気軽に製作しやすいのが、バンコンバージョン、通称バンコンと呼ばれるキャンピングカーになると思います。運転席の後方にすでに箱形の空間が確保されている車、「商用バン」ですね。

私が求めているキャンピングカーの条件を簡単に書くと、

眠れる。座れる。立てる。

基本その3つです。
残念ながら、たったこれだけの条件を満たしていて、現在売られているバンは日本にはありませんでした。

仮眠や短時間の仕事は多くのバンでも可能ですが、3つめの「車内で立てる」という車が無かったのです。料理や撮影に使うことも想定していますので、それらの作業を長時間腰掛けて行うのは難しいと思いました。

海外では、フィアット・デュカト、フォード・トランジット、ベンツ・スプリンター、他にもたくさんのメーカーのバンがあり、自作バンコンのベースに広く使われています。

正確にはウォークスルーバンと呼ばれ、都市部の宅配業などに多く使用されているモデルです。

もちろん車内で立つことが可能です。

残念ながらこれらの車種は日本には正規輸入されておらず、買うことが出来るのは既にキャンピングカーとして出来上がっている完成車のみ。
日本ではバンコンのベースとしてハイエースが多く使われていますが、市販のハイエースは立つことが出来ません。

日本にウォークスルーバンが無いのが不思議です。
日本の宅配業や技術職の多くはトラックを使用されているようですが、文化の違いでしょうか。
ちなみに日産にも海外向けにNV400という、デュカトなどと同じカテゴリーの車がありました。

凄く気になります。
並行輸入であれば他のメーカー同様、購入することが出来ますが、いずれにしても高額になってしまいますね。

さて、もう車に詳しい人はお気づきだと思いますが、日本にもウォークスルーバンはありました。
クロネコヤマトの宅急便さんが今でも使われている、トヨタのクイックデリバリーです。
クイックデリバリーの製造は終了しましたので、ヤマト運輸さんも順次トラックに切り替えていますね。
クイックデリバリーはフードトラックのベースとしても人気で、企業や個人の飲食業でも使われています。

そうです。私たちのデザイン事務所も、このクイックデリバリーでキャンピングカー(移動オフィス)を作ることにしました。

次回は実際に購入し、到着したクイックデリバリーを紹介いたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です